メルセデスベンツ 230TEのヘッドガスケット交換を承りました。
実は先月末から預からせていただいていたので、2週間以上かかったことになります。
作業ももちろんそうですが、部品の手配や、工具も新たに購入しなければならなかったりで、長くかかってしまいました。
お客様にはご迷惑をおかけしたと思います。申し訳ありませんでした。まあでもとりあえず無事にエンジンがかかってくれてよかった…
うちにはブログもちょいちょい書いてくれている入社2年目になる新人くんがおりまして、もう新人くんって言うのも失礼かもですね。
その子に最初はこの整備もやらせたろ!って思ってお願いしてたんですけども、途中でこれはちょっと無理だな…って思って僕にバトンタッチしてもらいました。
エンジンルームも広く、作業自体はわかってしまえば簡単なんですけれど、国産車のように丁寧に解説してある修理書なんかもないので、知識だけじゃなくて結構感覚とか勘がいるんですよね。もうあと1、2年したらまたお願いしようと思います。同じ整備はなかなかないと思いますが…
というわけで早速作業開始です。
エアクリーナーを外して、配線類をぜんぶ取ってしまいましょう。
国産では色分けしてあったり、形が一つ一つ違って間違えてつかないようになっていがちなんですが、ベンツは全然間違えてつくので写真撮るなりメモするなりしないと後にまあまあ大変なことになります(なりました)
ラジエターファンとシュラウドを外して、ベルトも取りましょう。
燃料系統も外していきます。
ヘッドカバーに入っているブローバイホースはプラスチックかってくらいカチカチだったので後に交換しました。
インマニが見えました。ここまできたらだいぶ見やすいですね。
ホースがちょこちょこついてるので後で忘れないように外す前に覚えておきます。
インマニが外れて、タペットカバーも外しました。そういえばエキマニも外してました。
お次はタイミングチェーンを外していきましょう。
このタイミングチェーンが曲者で、チェーンガイドがピンで止まってるんですが、このピンがなんせ抜けない。しかも2本もある。
調べるとどうやら特殊工具が必要だそう。
というわけで買いました。致し方ない。
ぱっと見何するもんかわかりませんが、実は小さいスライディングハンマーなのです。
ピンにネジがきってあるので合うアタッチメントを取り付けます。
金色に輝く部分をこれでもかっていうくらい手前にガンガンぶつけて抜き取ります。
急に抜けた時、ラジエターに当たらないようにプチプチをつけましたが、そんな勢いよく抜けるほど優しくなくて、回数にして100回はガンガンしてようやく抜けてくれました。
コツは最初にピンにつけるとき、しっかり締め込むことだと勝手に思いました。参考になるかは知りません。
テンショナーも外したらチェーンが外れます。クランクについているので完全には外せませんが。
チェーンさえ外れたらあとはヘッドボルトやらなんやらを取ってこのとおり。
取り外したシリンダーヘッドです。
外した部品。
中央にあるのが苦戦したピンです。
交換するヘッドガスケット
ヘッドガスケットを交換したらあとは元どおり組んでいくだけなので割愛します。
注意点だけ書いとこ。
タイミングチェーンのテンショナー、外したままつけるとクランクが回らなくなるくらいにテンションが強くかかってしまうので、全部バラして縮めてから、カバーナットで抑え込むって感じにつけないといけません。文字で書くとナンノコッチャですね。
完璧に組んだ!って思っていざエンジンをかけたら初爆はあるのにつながらないっていう症状が出て、うーんうーんって数時間悩んだんですが、結果最初に書いたカプラ間違いでした。てへぺろ。
付け替えたらバッチリかかって一安心。リークしてたのでプラグコードも交換して、ようやく明日納車です。
いや〜久しぶりの重たい修理でした。
そして久しぶりを通り越して懐かしさすらある整備の記事ですが、書いててもそうだし、みなさんが見ても引くくらい面白くない記事になってしまいましたので、もう2度と書きません(多分笑)
グーピットの方で整備の内容なんかをアップしてるので、興味のある方はまた見てみてくださいね!そっちもめちゃくちゃ面白くないですが!!笑
それではまた!